心に残る”いのち”

ダイジョブの運営団体であるHope&Wishは、全国から難病の子どもを持つご家族をお迎えして家族のかけがえのない時間を創っています。参加されたご家族の中には、子どもの命に向き合わなければならないご家族もいらっしゃいます。

傍にいる私たちにできることは、ご家族がご家族らしい笑顔でいること!!この時間を一緒に過ごし家族の心に刻んでいくことです。

今年の7月にウィッシュファミリーである島田ファミリーのお宅で「スノーホワイトプログラム」を行いました。

患児である5歳のサキちゃんは、外出ができない状態であり、ご家族みんなでサキちゃんの命を必死に守りぬいていた夏!!

この家族にとびっきりの笑い合える時間を創りたい!!ご家族は、サキちゃんを沖縄に連れていきたいという希望を持っておられたので、沖縄をテーマにしたホームパーティーの開催!!ご家族みんなで浴衣に着替えて私たちを迎え入れてくれました。

ゲームをしたり、流しそうめんをしたり、スイカ割りをしたり。皆でとにかく笑った時間!!

バケーションstaffが寝ずに練習して三線を奏で、皆で心を一つに「海の声」を歌って。

忘れられない時間です。

体調がすぐれないサキちゃんもとってもいい笑顔!!食欲のなかったサキちゃんがスイカやそうめんを食べた時は皆で喜びました。

最後に可愛い声を振り絞って大きな声で皆に「ありがとう」と・・・

私たちの心をポカポカに温めてくれたサキちゃんの心のこもった言葉です。

その2週間後・・・サキちゃんはお空に旅立ちました。

サキちゃんが旅立ってから半年・・・。

まだまだご家族の心は癒えてはいません。最愛の娘が側にいないことがどれだけ辛いか。

私たちの想像を超える寂しさでしょう。

そんな中、サキちゃんママとお兄ちゃんからサキちゃんの ”いのちの輝き” をダイジョブスタッフにお話ししてくださる時間をいただきました。

ママは、娘との闘病生活を思い返して言葉にすることがどれだけ大変だったか・・・

サキちゃんが「ママより私は先に死んじゃうんだよ」とママに伝えてきたこと。

サキちゃんは「ありがとう」と皆に心を込めて感謝する子であったこと。

ママの一言一言が私たちの胸にじんわりと伝わって涙が止まりませんでした。

きっとサキちゃんも傍にいてくれたと思います。

そして、小学校3年生のお兄ちゃんはサキちゃんが亡くなった日のことを鮮明に語ってくれました。

お兄ちゃんは手を握って一生懸命に祈ったそうです。

お兄ちゃんの目から涙がほろり・・・。

普段はおちゃらけて人を笑わそうとしてくれるけど。この子の寂しさがどれだけ深いものか・・・

良く頑張って私たちに ”妹のいのち” について一生懸命お話ししてくれました。

 

その姿を見守るお父さんの姿がまた暖かい。

このご家族に言えることは

「こんなに素晴らしい娘さんに出会わせてくれてありがとう」

 

悲しく、つらいことだけれど、いのちの現場にいる私たちが思うことは

「いのちを人の心に刻める人」はそんなに多くはいないということ!!

サキちゃんは凄い女の子です。

 

肉体的には傍にいないけれど、サキちゃんのあの「ありがとう」は絶対に忘れない声。

さきちゃんの ”いのち” はいつまでも私たちの中で生き続けていきます。

島田ファミリーのキヅナが、「私たちの心の中でサキちゃんを生かしている!!」

私たち訪問看護師が大切にしていきたいことがまた1つみつかりました。

”心に残るいのち”があることを一生懸命に伝えてくれた島田さん家族に心から感謝致します。

ありがとうございました。

皆でサキちゃんの宝物を手に持ち撮影しました。

サキちゃんきっと傍にいてくれたね!!ありがとうね。

 

 

 

2019年12月9日 | カテゴリー : 未分類